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ついに悪魔が襲来!?-あおとくるのみかん月報6月-

どうもこんにちは。皆さんお元気ですか?すだちの実も5月より格段に大きくなってきました。雨が降るたびに実はどんどん大きくなっていくんですよ。そんな梅雨空の元、6月の月報をお送りします。

昨年は7月中、連日雨が降り続いていたのですが、今年の梅雨は午前中は晴れもしくは曇り、午後から雨というパターンが続き、7月に入ってもそれが続いています。梅雨入りが早かった分、昨年は7月29日まで続いた梅雨も、今年は例年くらいの7月中旬に明けそうです。奄美が7月3日に梅雨明けしたので、四国もはよ!はよ!

昨年は干ばつに苦しみましたが、今年はどうでしょう。適度に雨は降ってほしい…!連れがまた雨乞いする姿は見たくない(面白いけど笑)

2021年6月の農作業

6月上旬

5月早々に梅雨入りしてしまったので、6月に防除できるタイミングがあるのかハラハラ!数年前は6月にできなかった、なんてこともあったんですよ。雨が降ったり止んだり、あおとくるがあるのは山の中なので、山らしい天気と言えば天気だけど、天気予報も多々外れるので天気予報と雨雲レーダーを随時確認しつつ、空を見上げて雲も読みながら防除しています(苦笑)

前日に葉が濡れてしまうと、薬効が薄まってしまうので、葉が渇いていて、なおかつ、防除した後は最低2時間は乾かす時間が必要です。防除している最中に雨がザーッと降ってしまうと、せっかくかけた薬剤が全て流れ落ちてしまうことに…(恐ろしい)なので、防除が無事完了すると、ホッとします。

6月上旬のみかんたちはまだまだ小ぶりなサイズ。それでも5月の時よりは着実に大きくなっています。

6月中旬

夏の肥料、ドドーーーーーーーン!!!!春とはまた違った配合がされている夏用の肥料です。20kg×50袋!これにすだち専用の肥料20kg×2袋追加されます。

施肥の設計って、とっても大事で、昨年の施肥量や各資料を見直して、最終的な施肥量を決めています。施肥には、適切な時期と量があります。樹勢にも関わってくるので、今年の肥料は今年だけに効くのではなく、来年にもつながってきます。それくらい、大切な作業なんです。

うず高く積まれた肥料袋の山。家まで肥料屋さんが配達してくれるのは本当に助かる!
肥料袋は地道にこういった機械も使いながら園地の各所に夫が分配していきます。

作業自体はめちゃくちゃ体力仕事!年間の作業の中で一番ツライと夫婦二人声を揃えて言ってます(笑)肥料袋は1袋20kgだし、これを園地各所に振り分けて、地道に樹1本1本均等に、樹をぐるりと一周して、樹が養分を吸収できるようにまいていきます。中腰での作業になるので、終わった後は腰がバッキバキに!

梅雨らしく、じめじめとした、どんよりとした天気が続きます。雨は断続的にパラパラと降ったり止んだり。撒いた肥料は雨や朝露で濡れることで、徐々に土に溶け、養分として吸収されます。

6月下旬

さて、6月はいよいよアイツ。我ら柑橘農家にとって天敵、ゴマダラカミキリムシの登場です。

しょう
世界で一番嫌いで憎んでいる奴!あいつらは悪魔だ!

なので、6月に入ってから、彼は毎日園地をパトロールして、カミキリムシを捕まえては、駆除しています。6月下旬時点で180匹くらい捕まえた、と言っていた気がする。カミキリムシ警察と言っても良いと思う。いや、むしろ「一匹残らず駆逐してやる!」って言ってたから、むしる某巨人マンガの調査兵団なのでは…(笑)

地道に見つけては駆除しているのですが、カミキリムシは実に色々なところから、みかん畑にやってきては、交尾して、みかんの樹幹と呼ばれている根元から約30cmくらいの高さまでの範囲の幹に卵を産み付けます。その卵が孵化して、成虫になるために、幼虫がみかんの木の中をむしゃむしゃと食べていきます。人間でいう大動脈にあたる部分を食べてしまったら、樹が土中から水分や養分を吸収できないので、樹は弱り、やがて枯れてしまいます

この穴はカミキリムシが成虫になって出てきた跡。もちろん樹の内部は食害されています。
この木は3か所も入られた形跡があるのですが、現状は事なきを得ているよう。
弾丸のような丸い跡が出来るので、テッポウムシとも呼ばれているよ。

みかんの樹が元の収穫量に戻るには数十年かかります。苗木は、植えてから成長を促すために5年程実ったみかんは落としてしまういます。つまり、植え替えをしても、数十年ほど収穫量は減ったまま。その間に、またカミキリムシが侵入してしまったら、スタート地点に戻ります。まるでいたちごっこなのですが、我々はみかんの木々を守るために、カミキリムシ対策に奔走しているのです!

物理だけでは限界があるので、カミキリムシが多い時期の防除には、カミキリムシに効く殺虫剤を入れる他、卵を産み付ける株元に薬剤も散布しています。株元に薬剤を散布することで、カミキリムシが卵を産み付ける時に幹をかじると薬効で駆除することができます。

小さい噴霧器の中に薬剤を溶かして、2人で園地を回り、全てのみかんの木の株元にかけていきます。

ゴマダラカミキリムシは6月から10月にかけて園地に現れ、最盛期は6月下旬~7月上旬と言われています。6月下旬から株元に産卵をするので、このタイミングで毎年株元に薬剤を散布しているんですね。それでも、完璧に防ぐことはできないので、カミキリムシが多発している園地では、薬効が切れる7月下旬にもう一度株元に薬剤を散布します。蝶の次に愛好家が多いのがカミキリムシと言われていますが、1匹の虫が与える被害がめちゃくちゃ大きい!日本に生息している約800種類のカミキリムシのうち、ほとんどはすでに枯れた木を食べています。それなに何故!ゴマダラカミキリムシよ、何故!!みかんの木を食害しなければ、こちらだって駆除することはないのに。話し合いで交渉できたらいいんですけどね。。

7月も引き続き、天敵ゴマダラカミキリムシとの闘いますよー!くじけないぞー!

6月下旬のみかんベビー。1カ月でだいぶ大きくなってきた。

2件のコメント

はじめまして。
スダチの樹についたカミキリムシについての記事が目に留まり、拝読させて頂きました。
実は、我が家の庭で大切に育てていたスダチの樹にカミキリムシがついたように思うのです。今年も実は沢山生りました。が、ちょうど実がついて収穫しようかと思っていた10月ころ、ふと見ると根元に木くずのようなものが・・「変だなあ」と思って色々と調べてみると、カミキリムシでは無いか・・という結論に至りました。
カミキリムシはあちこちで被害を拡大させていると知り、自治体でも対策をしているところも有るとあったので、私も町の役場に問合せしてみました。すると、「カミキリムシはバラ科樹木であるモモ、サクラ、ウメ等に“フラス”と呼ばれる、フンと木くずが混ざり、“うどん状”に固まったものが、木の幹周辺に大量に発生します。今回につきましては、柑橘類の樹木であるとのことですので、クビアカツヤカミキリの被害ではないと考えられます。」との返事でした。
本当でしょうか??スダチやみかんなどの柑橘類にもカミキリムシの被害が出ているとWEB上では有ります。いかがでしょうか?柑橘にはカミキリムシはつかないのですか?我が家のスダチは別の虫、若しくは勘ちがいで元気ということでしょうか?
ちなみに今はこのような木くずのようなものは我が家のスダチには見られません。
葉っぱは緑色です。
カミキリムシで有った場合、何か良い対処方法や農薬などが有れば行いたいのですが、お教え頂けませんか?
薬剤の散布等々について、注意点、例えば散布時季などが有ればお教えください。
こんな不躾な問合せを申し訳ありません。とても困っていて、何かアドバイスを頂ければ有難いです。
よろしくお願い致します。

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みお
1987年埼玉県生まれ。早稲田大学で映画を専攻。卒業後は、IT企業の企画営業を経て、某芸能事務所で広報宣伝を担当。現在は夫と共に農作業、古民家の改修を行いながら、ゲストハウスのロゴ制作などデザイン面を担当。無類の猫好き。愛猫あおとくるは目に入れても痛くないほど溺愛。若干あおに煙たがられている。旅好き。あおとくるオーナー代理、主にあおとくるのお世話係。