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閉幕を迎えた今年のみかん収穫、我々は無事出荷の時を迎えられるのか!?いや迎えなくちゃいけないんだけど-あおとくるのみかん月報12月-

みかん越しに山の稜線が美しいでしょう。実りの秋。たわわに実り、つやつやに色付いたみかんの収穫。1年ぶりのみかんたち。お久しぶり。今年もたくさん実ってくれたね、ありがとう、うふふ。目の前にあるみかんたちをもくもく、もくもくと収穫して、少し疲れたら遠くに目をやる…。ああ、キレイな景色だなー-----

と!本来であれば、こんな感じで収穫したいところですが、そうは問屋が卸さなかった!!!!

11月最終日 異例の大雨襲来☔

11月末、我々を200ミリを超える大雨が襲いました。この時期にしては異例の大雨です。徳島県の一部では大雨警報も発表されました。私たちがいる勝浦町は警報は出ませんでしたが、それでも200ミリ。雨季の降水量が約250~300ミリなので、1日でかなり降ったということが分かります。

我が家の雨量計。風で倒れて途中から計量したので200ミリのところまで水量は来ていないけど、後で調べたら200ミリを超えていた。

この雨量計に記載されている緊急防除開始という表記を見てもらうと分かる通り、この雨量計は柑橘農家専用の雨量計で、この緊急防除開始というメモリに雨量が達しているということは、防除(農薬散布)をしなければ病気や虫害に襲われる可能性が高まるよ!ということなのです。

12月はみかん収穫まっ最中。防除作業とは無縁と言いたいところなので・す・が!我々が生産しているのは蔵で寝かせる温州みかん。収穫してから最長4カ月は寝かせるという代物なのです!これすなわち、寝かせている間にみかんお亡くなりになる☞腐る☞カビる☞他のみかんにうつる!という悪循環にならないためにも、勝浦町の熟成みかんをつくっている農家は収穫前に適切な農薬を散布しているのです。

農薬ってね、雨でね、落ちるの。もしかしたら、農薬って水で洗ってもなかなか落ちないんじゃ…って思ってる人もいるかもしれないんだけどね。フツーに落ちるの。あとね、効力もね、日が経てば減少するし、分解されちゃうんだよ。万能じゃないんだよ、農薬。使用する農薬の規定に従って使えば、農薬の残留に関して安全面の問題ってないんだよ。

ということでね、雨量計に表示されているように、200ミリの雨で収穫前に散布した農薬全落ち!効果は全くなくなってしまったのです!農薬散布という我々の作業努力も無に…そして私たちの表情も無に…無になったのでした。これは大幅に作業のスケジュールが変わってきてしまう!そう、我々は大きな決断をしました。

収穫前に行った防除をやり直す

できるだけ早く収穫を終えるべく、雨の日以外は出来るだけ毎日収穫作業を行いたいというスケジュールの中に、防除の予定が加わるというのは非常に苦しい!収穫できないのに、終日の防除が数日加わる、しかもやり直し、もちろん身体を休めることはできない、という割と苦行案件なのでした。やり直しはね、本当にツライものがあります、精神的に。もちろん、防除をやり直さないという決断もあった。だって収穫が長引いちゃうもん。でも、我々はやることにしました。金八先生の「腐ったみかんは…うんぬん」というように、みかんって腐りの連鎖が広がってゆくと、どんどん広がってゆくんです。

ちょうど良い写真がなかったんだけど、この下の新聞紙の上に広がっている緑色の部分が全部カビたみかん。
腐ったみかん1個でここまで被害が広がる可能性があります。

何らかの要因で腐ってしまったみかん、この被害の拡大を防いでくれるのが収穫前の防除なんです。ここでは腐ったみかん、と表現していますが、緑色にカビたみかんは緑かび病に罹ったみかんなんです。緑かび病は土壌中で越冬し、秋ごろに胞子が飛散、みかんの表面に付着して収穫後や運搬中にできた生傷から侵入し、貯蔵中に発病します。そのほか、緑ではなくカビが青い、青かび病等、貯蔵中も様々な病気がみかんを襲います。これらの病気になってしまったみかんが、いわゆる腐ったみかん。それを防ぐのが収穫前の防除であり、また、この防除を行うことによって、果実の老化を防いでくれたりするので、やるのとやらないのでは実の持ちも違ってきます

薬剤は収穫前日まで散布できるものを使用しているので、今回みたいな異例な程の大雨の後でもやり直しをすることができました。

こんなにいい天気なのに、みかん収穫せず…やり直し…

やり直しは辛かったけれど、やらないで後悔するよりは絶対やった方がいい!皆さんの元へ、熟成みかんを無事に届けるべく、連れと気持ちを奮い立たせて、寒風吹きすさぶ中やり遂げました!!

そうして、あとはひたすら仲間たちと素早く丁寧にみかんを収穫✂🍊

収穫時大活躍の鳥カゴと呼ばれる収穫カゴ。木に引っかけて、みんなが取っていきやすいようにしています(場所による)
被害果で美味しそうなものは休憩時間のおやつへ。カメムシに吸われた跡を仲間たちに見せるために貯めていったの図。

今年は本当にカメムシの被害が酷かった!みかん農家になって6回目の収穫でしたが、こんなにちゅうちゅうされてしまったのは初めて。防除で何とか被害を食い止めようと頑張ったけれど、ざっくり収穫量の約1~2割は吸われてしまったのではないでしょうか。悔しい。収穫時に目視でパッと確認できた被害果はそのまま落としたり、運ぶ用のコンテナに移す際に畑の肥やしになります。せめて養分となってくれ、被害にあったみかんたち😢

カメムシの被害果

今年度は8月に季節外れの長雨にあったため、果皮がイマイチなみかんも多く、皆さんにお出しすることができないみかんたちも同じく、畑の肥やしに…。一部はジュースの原料として農協に引き取ってもらい(ポンジュースになったり、全国各地のみかんジュースの元になったりするそう)、ドライみかんの元になります。あと、もちろん収穫や出荷の合間のおやつみかんとして大活躍もします!大切に育て、実ったみかんたち、最大限全てのみかんが活かせるよう努力しています。ガンバル!

でも今年は全国的に言えることなのですが、出荷できないみかんが多かったんです。あおとくるのみかんを求めてくださっているところへ行き渡らせることができないんじゃないか…と、とても不安でしたが、数々の試練を乗り越えたみかんたち、無事にお届けできそうなのでホッとしています。

例年より☝このような傷が目立つみかんが多いかもしれません。それでも、2021年の荒波を乗り越えたみかんたち、是非楽しんでいただきたいです!

2021年度のたくましいみかん🍊たちは現在予約受付中☟1月13日頃から発送予定です。最終的に味の確認をして「よっしゃ、OK!」という時が来てから発送開始です。すでに予約してくださった皆さん、これから予約するよーって言う皆さま、予約順に2人でみかんを選んで、ひとつひとつ丁寧に梱包していくので1日に発送できる個数が限られてしまい、お待たせしてしまいますが、どうか楽しみにしていてください!

今年は新しいセット商品も登場しています!

様々なトラブルに遭った2021年度のみかん栽培。収穫最終日には、軽トラもパンクしました(苦笑)最後の最後にお見舞いされちゃったナー!!

パンクしたタイヤを取り外してスペアを入れる。

ちょっと収穫したら終わりだったので、このタイミングのパンクで良かった!そして収穫も年内ギリギリでしたが終わりました)^o^(

空は晴れていたのに、一時ぶわああああと雪が降った!寒かった!

収穫中にちょっと雪が降ることもあったけど、何とか本格的な寒さになって、みかんの実が寒さで傷む前に収穫を終えることができました。クリスマス周辺もすっごい寒かったけどね。カイロ張りながら、年末の忙しい時期まで、今年もありがとう、チームあおとくるのみんなよ、ありがとう、友よ…みんなで丁寧に大事に収穫したみかんたち、全国津々浦々の食卓にちゃんと届けるからね!

2021年度みかん収穫【完】

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ABOUT US
みお
1987年埼玉県生まれ。早稲田大学で映画を専攻。卒業後は、IT企業の企画営業を経て、某芸能事務所で広報宣伝を担当。現在は夫と共に農作業、古民家の改修を行いながら、ゲストハウスのロゴ制作などデザイン面を担当。無類の猫好き。愛猫あおとくるは目に入れても痛くないほど溺愛。若干あおに煙たがられている。旅好き。あおとくるオーナー代理、主にあおとくるのお世話係。